裁量労働制とは?社会保険労務士事務所が基本概念やメリット・デメリットを解説!

裁量労働制とは?
裁量労働制の基本概念
専門性の高い特定の業務を行う労働者を対象に、
いつ、どのくらい働くかを労働者に委ねている制度です。
「労働時間を実労働時間に関わらず、労使で予め決めた時間数を働いた」とみなして給与を支払う制度で、「みなし労働時間制」と呼ばれるものの一つです。
労働者の不利益となることも多いため、どの労働者に対しても適用できるものではなく、
「業務の性質上、遂行の方法を該当労働者の裁量に任せる必要のある種類の業務」に就く労働者に限り認められます。
具体的な勤務時間や労働場所、休憩時間などにおいて、労働者が柔軟に選択できることが特徴です。
これにより、労働者は自分の生活スタイルに合わせた働き方が可能となり、ワークライフバランスの向上が期待されます。
対象となる業種
下記のような業務などが対象となります。
①厚生労働省令で定められた専門性の高い業務
②使用者が遂行方法や時間配分を指示し難い、クリエイティブな業務
詳しい業種・分類は下記の厚生労働省のWEBサイトを参照ください。
(参考)専門業務型裁量労働制_厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/roudou/senmon/
(参考)企画業務型裁量労働制_厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/roudou/kikaku/
制度の導入方法
制度の採用には、労使協定の締結や労使協定の決議の後、行政官庁への届け出、また業務によっては行政官庁に労働時間の状況や健康等に関する処置の実施状況を定期報告の義務があります。
【2024年4月1日以降】専門業務型裁量労働制の導入・継続についての法改正
2024年4月1日以降の専門業務型裁量労働制の導入・継続には新たな手続きが必要になります。
具体的には、以下の点が重要です。
- 本人同意の取得
- 専門業務型裁量労働制の導入に際して、労働者本人の同意を得ることが必要です。
同意しない場合にも、不利益取扱いは禁止です。 - 同意の撤回の手続きと、その記録を保存することが義務づけられています。
- 専門業務型裁量労働制の導入に際して、労働者本人の同意を得ることが必要です。
- 労使協定の追加事項
- 2024年4月1日から、新たに、または引き続き「専門業務型裁量労働制」を適用する場合は、上記の事項を労使協定に追加し、裁量労働制を適用するまで(継続は2024年3月31日まで)に、労働基準監督署に届け出る必要があります。
裁量労働制のメリット
- ・柔軟性とワークライフバランスの向上:
裁量労働制は、労働者が自分の生活スタイルに合わせて働けるため、ワークライフバランスが向上します。
家庭や趣味、健康への配慮が可能となり、働く意欲や満足度も向上することが期待されます。 - ・生産性向上:
作業効率が向上する可能性があります。
労働者が最も生産的な時間に仕事に取り組めるため、成果物の品質や効率が向上することがあります。 - ・多様な働き方への対応:
育児などのライフスタイルや通勤にかかる時間の異なる労働者など、様々な生活に対応できます。これにより、企業は多様な人材を活かしやすくなります。 - ・労働者の自己管理能力の向上:
裁量労働制では、労働者が自らのスケジュールや仕事の進捗を管理する必要があります。
これが労働者の自己管理能力向上に繋がります。
裁量労働制のデメリット
- ・労働時間の不確定性:
裁量労働制では、労働者が柔軟に働くことができる反面、労働時間が不確定になりやすいです。
これが適切に調整されないと、労働者が過重な労働時間を負担する可能性があります。 - ・コミュニケーションの課題:
複数のメンバーが異なるタイミングで働く場合、コミュニケーションの調整が難しくなります。
連携や情報共有が円滑でないと、チームの協力が難しくなることがあります。 - ・業務の遂行における不確実性:
一部の業務は特定の時間において行われる必要があるため、裁量労働制ではこれが難しい場合があります。例えば、顧客対応やミーティングなどがこれに該当します。
裁量労働制の課題
- ・法令順守の難しさ:
裁量労働制には法令順守が求められますが、
柔軟性が高い分、これを守ることが難しくなることがあります。
特に労働時間の管理や労働基準法への対応が重要です。 - 従業員間の不公平感:
裁量労働制では、同じ組織内であっても労働時間や働き方が異なることがあり、
これが従業員間での不公平感を生む可能性があります。 - 適切なシステムの構築:
裁量労働制を導入するためには、適切な働き方のシステムやツールが必要です。
これを導入する際には、労働者の利便性だけでなく、
組織全体の運営を支える機構を構築する必要があります。
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