【2025年新設】出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金とは?制度概要と申請書類を解説

この記事でわかること
  • 2025年4月施行の育児休業に関する新たな給付
  • 出生後休業支援給付金とは
  • 育児時短就業給付金とは
  • 出生後休業支援給付金の申請書類
  • 育児時短就業給付金の申請書類

2025年4月施行の育児休業に関する新たな給付

少子高齢化が進む日本において、出生率の向上に向けた取り組みの一つが、雇用保険法に基づく「育児休業給付金」です。
育児休業中は給与の支払い義務がないため、無給となることが多く、その収入補填としてこの給付制度が設けられています。

2025年4月1日からは、育児休業に関する新たな給付として「出生後休業支援給付金」および「育児時短就業給付金」が創設され、支援体制が一層強化されます。

 

出生後休業支援給付金とは

出産直後の対象期間に、両親ともに14日以上の育児休業を取得した場合支給される制度です。

また、両親ともに育休を取得することが条件ですが、 配偶者がいない(死亡・行方不明)や雇用保険の対象外・配偶者が産後休業中などの特別な要件に当てはまる場合、配偶者の育児休業取得がなくても給付金が支給されます。
詳しくは、下記の厚生労働省のリーフレットをご確認ください。

(参考)厚生労働省_出生後休業支援給付の手続きを行う事業主、被保険者の皆さまへ

 


■支給対象者の要件
下記①・②をすべて満たす必要があります。

①対象期間に 、同一の子について 、出生時育児休業給付金が支給される産後パパ育休、または育児休業給付金が支給される育児休業を通算して 、14日以上取得すること。

②被保険者の配偶者が、対象期間に通算して、14日以上の育児休業を取得したこと。
 
 

 


■対象期間
下記の期間内に14日以上の育休を取る必要があります。

被保険者が父親または子が養子の場合:
「子の出生日または出産予定日のうち 早い日」から
「子の出生日または出産予定日のうち遅い日から起算して8週間を経過する日の翌日 」まで

被保険者が母親で、子が養子でない場合:
「子の出生日または出産予定日のうち早い日」から
「子の出生日または出産予定日のうち遅い日から起算して16週間を経過する日の翌日 」まで
  

 

育児時短就業給付金とは

育児休業から復帰後、時短勤務で就業する際(所定労働時間が通常より短縮された状態)に支給される給付金です。
復職支援や就労継続を目的としており、一定期間にわたって給付が行われます。

下記の場合は給付金支給の対象とならないため、ご留意ください。

① 支給対象月に支払われた賃金が、育児時短就業前の賃金水準と比べて低下していない場合
② 支給対象月に支払われた賃金が、厚生労働省の定める支給限度額以上である場合
③ 支給額が、厚生労働省の定める最低限度額以下である場合


■支給対象者の要件
下記①・②をすべて満たす必要があります。

①2歳未満の子を養育するために、週の所定労働時間を短縮して就業する雇用保険被保険者であること。

②育児休業給付の対象となる育児休業を経て、引き続き育児時短就業を開始したこと。
または育児時短就業開始日前の2年間に被保険者期間が12ヶ月以上あること。
  

  


■支給される月の要件
①~④の要件をすべて満たす月は、給付金支給の対象となります。

①初日から末日まで雇用保険の被保険者である月

②1週間あたりの所定労働時間を短縮して就業した期間がある月

③初日から末日まで育児休業給付や介護休業給付を受給していない月

④高年齢雇用継続給付の受給対象となっていない月
  

 


■支給を受けることができる期間
次の①~④の日の属する月までが支給対象月となります。

① 育児時短就業に係る子が2歳に達する日の前日

② 産前産後休業、育児休業または介護休業を開始した日の前日

③ 育児時短就業に係る子とは別の子を養育するために、育児時短就業を開始した日の
前月末日

④ 子の死亡その他の事由により、子を養育しないこととなった日
    

    

申請方法

給付金申請は、事業所を管轄するハローワークに対して行います。
また、申請方法は窓口での申請、郵送申請、電子申請が選択肢となります。

スムーズな申請をするために、育児休業を取得する方と比較的連絡の取りやすい育児休業取得前に申請に必要な書類の共有をしておくことがポイントです。
まずは育児休業開始日等を労使双方で共有し、次に必要書類の準備をしましょう。

特に母子手帳の写しなどの社内で用意することは不可能な書類は、事前の周知が求められます。
支給要件や提出書類に違いがあるため、都度確認を行いましょう。

  

申請に必要な書類

①出生後休業支援給付金


■提出書類

① 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書

② 育児休業給付受給資格確認票・育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書
  


■添付書類

① 育児休業を開始・終了した日、賃金の額と支払い状況を証明できるもの
賃金台帳、労働者名簿、出勤簿、タイムカード、育児休業申出書など

② 育児の事実、出産予定日や出生日を確認することができるもの
母子健康手帳(出生届出済証明・分娩予定日の記載ページ)の写し、住民票、分娩予定日証明書

③出生後休業支援給付金の支給要件を満たしていることが確認できる書類 ※下記参照
  

 

出生後休業支援給付金の支給要件を満たしていることが確認できる書類

配偶者の状況により、必要な書類が分かれます。


⚫配偶者が育児休業を取得する場合

配偶者が雇用保険被保険者
①支給対象者の配偶者であるものが確認できるもの
世帯全員について記載された住民票(続柄あり)の写しなど
※支給申請書の「配偶者の被保険者番号」欄を記載が必要

配偶者が公務員(雇用保険被保険者を除く)
支給対象者の配偶者であるものが確認できるもの 
世帯全員について記載された住民票(続柄あり)の写しなど

配偶者の育児休業の取得期間を確認できるもの
育児休業の承認を行った任命権者からの通知書の写し、または育児休業手当金の支給決定通知書の写しなど
※支給申請書の「配偶者の育児休業開始年月日」欄を記載
  


⚫配偶者が育児休業を要件としない場合
該当していることが確認できる書類(厚生労働省リーフレット参照)を提出してください。
(参考)厚生労働省_出生後休業支援給付の手続きを行う事業主、被保険者の皆さまへ
  

 

②育児時短給付金

初回申請に必要な書類・添付書類


■提出書類

① 賃金月額証明 ※育児休業から引き続き時短勤務に入る方は不要
雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書・所定労働時間短縮開始時賃金証明書

② 育児時短就業給付受給資格確認票

③ 育児時短就業給付金支給申請書(初回分)
  


■添付書類

① 育児時短就業を開始した日、賃金の額と支払状況、週所定労働時間を確認できるもの
賃金台帳、出勤簿、タイムカード、労働条件通知書など

② 育児の事実、出産予定日や出生日を確認することができるもの(※育児休業から引き続き時短勤務に入る方は不要)
母子健康手帳(出生届出済証明・分娩予定日の記載ページ)の写し、住民票、医師の診断書など
   

◎2回目以降の支給申請


■提出書類

① 育児時短就業給付金支給申請書
  


■添付書類

① 支給対象月の賃金の額、育児時短就業中の週所定労働時間を確認できるもの
賃金台帳、出勤簿、タイムカード、労働条件通知書、育児短時間勤務申出書など

※育児短時間勤務中の週所定労働時間が変わらない場合、「週所定労働時間を確認できるもの」は不要

※事業所の所定労働時間の引き下げなどで、時短勤務中の週所定労働時間が変更された場合、変更後の情報を申請書に記入し、その事実を証明する書類添付が必要(就業規則など)
    

 

労務・人事のプロにご相談ください

2025年4月以降は、出生直後や復職後の働き方に応じた新たな給付制度も創設されており、個々の状況に合わせた案内とサポートが求められます。

正確な情報提供とタイムリーな手続きが従業員との信頼関係の構築にもつながるでしょう。

社会保険労務士法人クラシコでは、労務・人事のプロとして、バックオフィス業務のアウトソーシングや勤怠システムの導入コンサルティングなどをサポートしています。

労務でお困りごとがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

重要度 : ★★★

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記事監修:清水 文美

コンサルティングチームマネージャー
社会保険労務士

大阪市立大学経済学部卒業。
入社後、従業員数百名規模の企業の労務管理を担い、実務から高度な労務トラブルの解決まで対応する。 現在はコンサルティングチームのマネージャーとして、上場準備企業へ向けた労務監査やコンサルティングを提供している。

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