安全配慮義務とは?体調不良やメンタル不調を起こした従業員の対応法

この記事でわかること
  • 安全配慮義務とは
  • 会社側の対応方法
  • 休職制度について

健康確保措置としての対応

従業員から体調不良の訴えがあった場合、原則として何も対応しないということはできません。
従業員の健康確保措置として、会社側の対応が必要です。

安全配慮義務とは?

安全配慮義務とは労働契約に伴い、
従業員の生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をすることです。

従業員から体調不良の訴えがあった場合、
原則として、会社側へ従業員に対しての必要な配慮が求められます。

早退や休暇などの措置を取らせることが一般的ですが、
どのタイミングで、どの程度与えるべきかについては現場の判断に委ねざるを得ません。

  

人事部の対応①診療の受診を促す

もし、訴えのあった場合、速やかに専門機関への受診を促しましょう。
反対に、いくら従業員から「受診する必要はない」と申し出があったとしても職務命令として受診を命ずることが適切です。
そのためにも就業規則内に「会社側が必要に応じて、受診を命ずることがあり、社員はその命令に従う必要がある」という旨を明記しておくことで迅速かつ被害を最少化に留める対応が可能となります。

人事部の対応②指定した産業医・上司と面談を行う

体調不良が業務に支障をきたしている場合、就業規則等に合理的な規定があれば,
それを基に会社が医師を指定することができ,本人はそれに従わなければなりません。

労務管理の一環として、従業員は健康管理措置への協力が必要となります。

万が一面談を拒否されてしまった場合は、面談の目的を明確に伝え、健康面や業務面で気になることや、健康情報を開示してもらいたい旨を説明することが大切です。

人事部の対応③休職制度を活用する

明らかに従前と同様の労務の提供が困難な場合は、休職措置を講じるなどの配慮は必要です。
休職に関する法律の定めは特になく、導入や内容は各企業に委ねられています。

休職制度を設けるかは企業ごとの判断によりますが、休職制度を設けた場合は就業規則に当該制度に関する項目を定めることが義務づけられています。
もし休職制度を設ける場合は、下記のような項目を就業規則に明記しておくとよいでしょう。
 

休職について就業規則に追加するべき項目

就業規則に記載すべき事項
下記について明記するようにすると人事担当者も迷わずスムーズに対応できるようになります。

①休職を認める従業員の基準
どの雇用形態の従業員に認めるかの基準を設けましょう。

②休職を決定する従業員の状態の明記
従業員がどのような状態の時に休職を認めるか決めましょう。

③診断書の提出義務
休職を認める際に、主治医の診断書の提出義務を定めましょう。

④休職期間・延長は可能か
休職期間、期間満了後の延長を認めるかも明確に定めておきましょう。

⑤休職中の過ごし方
従業員の状況の把握、産業医による面談を欠かさないようにしましょう。

⑥休職中の手当等について
給与・賞与や社会保険料、傷病手当金について明記しておきましょう。

⑦休職期間中の受診義務
定期的な医師の診察、産業医と面談する必要があると決めておきましょう。

⑧休職期間の通算方法、通算規定の必要性
欠勤期間及び休職期間の通算規定を定めておく必要があります。

⑨復職の基準と復職後の対応について
復帰の基準と復帰後の対応についても明記しておきましょう。

⑩休職期間が満了となったら
休職期間満了時に復職できない場合、自然退職とする旨を定めましょう。

 

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記事監修:井上啓文

特定社会保険労務士
関西大学経済学部卒業。会計ファームで税務・経営の指導を経験。
現在はIPO・M&A支援や人事労務に関するコンサルティングを担当。
豊富な知識と現場経験を活かした的確なアドバイスを得意とする。
経営者・従業員・役所の立場を勘案した柔軟かつ手厚い対応が高い評価を得ている。

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