同一労働同一賃金とは?具体的なルール、企業のメリット・デメリットについて解説!

同一労働同一賃金とは

「同一労働同一賃金」とは、パート社員、契約社員、派遣社員について、正社員と比較して不合理な待遇差を設けることを禁止するルールです。

(参照) 同一価値労働同一報酬のためのガイドブック(pdf)国際労働機関際労働機関

政府は2016年12月、「同一労働同一賃金ガイドライン案」を働き方改革実現会議に提示しています。

これは、「正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間で、待遇差が存在する場合に、いかなる待遇差が不合理なものであり、いかなる待遇差が不合理なものでないのか」を示すものです。

このガイドライン案の対象は賃金にとどまらず、大きく3つに分けられています。

・基本給の均等・均衡待遇の確保(昇給も同様)
・ボーナスや各種手当の均等・均衡待遇の確保
・福利厚生や教育訓練の均等・均衡待遇の確保

尚、派遣労働者については、派遣元事業者に対し、
派遣先の労働者と職務内容・配置の変更範囲などの事情が同一である場合は同一の、
違いがあれば違いに応じた賃金支給、福利厚生、教育訓練の実施を求めています。

非正規雇用との関連性

もともと人件費削減のために非正規雇用が増加したことから、
短期的には企業側の負担が心配されるかもしれません。

しかし、政府としても、非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善の取組を実施した事業主に対して「キャリアアップ助成金」の支給をするなど、後押ししています。

なお、非正規雇用についての詳細については下記のコラムを参照ください。

(参考)非正規雇用とは?社会保険労務士事務所が増加の背景や正規雇用との違いをわかりやすく解説!_社会保険労務士法人クラシコ
https://classico-os.com/column/20180303/hiseikikoyou-chigai/

同一労働・同一賃金の具体的なルール

具体的なルールは以下となります。

基本給・手当などの賃金

・正社員と仕事の内容や配置転換の範囲、仕事内容の変更の範囲が同じパート社員、契約社員、派遣社員について、正社員と比較して差別的な賃金とすることが禁止されます。

不合理な待遇差の禁止

・正社員と仕事の内容や配置転換の範囲、仕事内容の変更の範囲が違うパート社員、契約社員、派遣社員については、正社員と異なる待遇とすることも許されますが、正社員と比較して不合理な待遇差を設けることが禁止されます。

同一労働同一賃金の考え方は、正社員と非正社員の職務内容が同じであれば同じ賃金を支給し、 違いがある場合にはその違いに応じた賃金の支給をしなければならないというものです。

企業は、正社員と非正社員の職務内容を明確にする必要があります。もし、待遇の違いについて明確になっていないのであれば、すべて可視化するなどして、従業員と雇用側の全体で共有し把握する必要があります。

企業側のメリットとデメリット

同一労働同一賃金の導入は、多様な働き方を取り入れ、許容することが目的とされています。非正規社員の待遇改善は、生産性向上や組織の活性化に繋がる可能性があります。

この新しいルールをいかに上手く対応し利用するかが、企業の人材確保や経営状況に大きく影響を与えるでしょう。

メリット

労働意欲の向上:
非正社員の待遇が向上することで、労働意欲や組織への満足度、信頼関係が深まり、会社の定着率が向上します。

責任感の向上:
非正社員に正社員と同等の賃金を支給することで、同等の責任感を求めることができます。

キャリアアップ:
非正社員を人事考課や昇給の対象とし、教育訓練の機会を提供することで、非正社員を有望な人材に育てることができます。

デメリット

このルールにより、企業側は人件費の負担が増える可能性があり、多くの会社がその点に懸念を感じるかもしれません。

また、人件費以外のデメリットもあります。パート社員の中には、配偶者の扶養に入るために年収の範囲内で働きたいと考えている人も多くいます。この場合、同一労働同一賃金のルールで時給が上がると、扶養範囲内で働ける時間が減り、結果として人手不足が生じる可能性があります。

これらの問題を避けるために、企業は単純作業のシステム化やIT化を進める必要があるでしょう。

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